中山義秀文学賞に蝉谷めぐ実さん「化け者心中」決定
日本の歴史を題材とした歴史・時代小説で最も優れた文学作品に与えられる中山義秀文学賞の第27回公開選考会は、11月14日(日曜日)、新白信ビルイベントホール(市内立石)で開催されました。
受賞作に蝉谷(せみたに)めぐ実さんの「化け者心中」(KADOKAWA)が選ばれました。受賞作は、文政期の江戸の歌舞伎界、芸に心血を注ぐ役者たちの凄まじい執念、人と鬼を隔てるもの、異形たちの相克を描いた作品。主催は、白河市出身の「孤高の文士」と云われた芥川賞作家・中山義秀を顕彰する中山義秀顕彰会(会長 鈴木和夫白河市長)。
32推薦作品の中から、一次、二次選考を経て残った「化け者心中」と「商う狼 江戸商人杉本茂十郎」(永井紗耶子著・新潮社)「天離り果つる国(上・下)」(宮本昌孝著・PHP研究所)の3作品を、会場を埋めた文学ファンの見守る中、選考委員の作家、中村彰彦・澤田瞳子・伊東潤、文芸評論家の清原康正の4氏が、論評と討論を繰り広げ、採点で20点満点中、15点の最高点を獲得した「化け者心中」が受賞作に決定しました。美しい作品、歌舞伎の役者魂を描き切った力作、着想力の斬新さと弾むような筆致、個性豊かな人間性の織りなす妙などが高く評価されました。
蝉谷さん、誠におめでとうございました。蝉谷さんからは、「このような偉大な賞に選んでいただき大変光栄です。今後も賞の名に恥じないように精進して参ります。」とのコメントが寄せられました。一・二次選考委員は、文芸評論家、細谷正充・末國善己、福島民報社論説委員長、早川正也の3氏が務めました。
文学賞贈呈式は、令和4年2月6日(日曜日)13時30分より「新白信ビルイベントホール」において開催が予定され、賞金百万円と中山義秀の故郷白河市大信産のコシヒカリ一俵が贈られます。また、引き続き、蝉谷先生の受賞記念講演会を予定しています。
蝉谷めぐ実さん(撮影:小嶋淑子) 受賞作「化け者心中」 蝉谷めぐ実 著
公開選考会の様子
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- 2021年11月24日
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