刀 無銘(名物横須賀江)【かたな むめい(めいぶつよこすかごう)】
指定種別 | 国認定 重要美術品(工芸品) |
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認定年月日 | 昭和9年12月20日 |
所在地 | 白河市郭内(小峰城歴史館保管) |
所有者・管理者 | 白河市 |
大きさ | 全長92.4cm 刃長75cm 反り2.1cm |
徳川譜代大名の阿部家に伝来した『享保名物牒』(きょうほうめいぶつちょう)に記載された名物刀剣である。名物牒とは、八代将軍徳川吉宗の命により本阿弥家が享保4年(1719)に将軍家を初め諸大名所蔵の刀剣を調査した腰物名物集である。「横須賀郷(磨上)二尺四寸七分 三百枚(七千貫)阿部豊後守」とあり、当時の価値基準である代附(だいづけ)は記載され義弘11口中の最高値(無代を除く)である。
郷(江)義弘は、鎌倉から南北朝期の刀匠で越中国松倉郷に居住し、後正宗の門に入ったと伝えられている。江戸時代には正宗十哲の筆頭に挙げられていた名匠である。その作刀は「郷と化け物は見た者がない」と言われるように、在銘物は全くなくすべて大磨上無銘の極め付のものである。
この刀が「横須賀江」と称されるのは、遠江国横須賀(現静岡県掛川市)で発見されたため冠されたと推定される。阿部家の初代忠吉は横須賀城主大須賀康高の娘婿となった経緯があり、この頃阿部家に蔵されたと思われる。
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