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関辺のさんじもさ踊【せきべのさんじもさおどり】

さんじもさ踊り

さんじもさ踊り

太鼓の乱打(曲打ち)

太鼓の乱打(曲打ち)

指定種別 県指定 重要無形民俗文化財
指定年月日 昭和50年5月30日
所在地 白河市関辺
保護団体 郷渡町内会

この踊りは、天道(太陽)に正常な運行と害虫の防除を念じて、五穀の豊作を祈る神事である。はやしことばから、さんじもさ踊りと呼ばれ、むけのついたち(旧6月1日)の行事だったが、現在はその前後の休日に関辺の鎮守八幡神社で氏子の青年たちによって行われている。

青年が宵から八幡神社にこもり、お棚を作って一晩中太鼓を打ち鳴らす。お棚は水ナラの木の掘立(ほったて)作りで、神灯をかかげて餅とお神酒を供える。餅は供物(九餅)の縁語で三つ重ねを三組あげる。

当日は午前中準備、午後神儀をすませて踊り始める。初めの「さんじもさ踊り」はお棚を挾んで向かい合った鼓手の周りを、〔唐草染の小袖じゅばんで踊られよ、サンジモサー、シチャラコチャッチャ〕と稲虫追いの歌を歌いながら右に回る。「祭○天」と書いた扇を持って、すそを三角にはしょり、素足で踊る姿はいかにも素朴でひなびている。次の「除蝗祭音頭」は念仏踊りともいい、扇を閉じ、鼓手も輪に入り太鼓をたたきながら踊る。〔帰命頂礼天竺(きみょうちょうらいてんじく)の、神身近し、天津祝詞太祝詞神身近し〕と振りも速度が前とは全く変わり、太鼓もゆるやかになる。太鼓の乱打で踊りをやめて、お棚をゆすり、最後にこれを場外に納める。このあと太鼓の曲打ち、役員の胴上げ、手打ち式があって祭りを終わり、直会(なおらい)となる。

『奥州白河風俗問状答』にも、「降りつづきたる時晴を祈るには 所の鎮守などへ神主修験等参り祈念いたし 農人は村限り大勢集り 朝日の出るより日の入まで 鉦(かね)太鼓にて足をも休めず 念仏を申しながら立ち通しにて 或は輪にめぐり等して天道を祈り申候。是を天道念仏と申候 実に田舎の風俗に御座候」とあり、習俗の古さが知られる。

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