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小峰寺厨子【しょうほうじずし】

小峰寺厨子

指定種別 県指定 重要文化財(建造物)
指定年月日 昭和54年3月23日
所在地 白河市道場町
所有者 小峰寺
大きさ 高さ1.96m 間口86cm 奥行き46cm

小峰寺は、弘安3年(1280)一遍上人の開基と伝える時宗寺院で、白河結城氏の菩提寺である。本堂内にある厨子は、近年地蔵菩薩を安置している。

厨子は、小ぶりな禅宗様建築の宮殿で、一間、一重、寄棟造、板葺で組框(くみかまち)の上に建ち、主要部は黒・朱漆、塗金で着彩されている。

軸部は粽(ちまき)付の円柱に二本の長押(なげし)を組み、眉を付けた虹梁(こうりょう)、繰り形のある木鼻、台輪、貫をまわし、禅宗様平三斗(みつど)、中備には二斗(ふたつど)を置き、扇垂木(おうぎたるき)とする。正面には両開きの板戸があり、三方は板壁でやりかんなの跡がある。扉内側には不動尊・毘沙門天の漆絵とその種子が描かれている。長押と虹梁の間の欄間には、正面に蓮池に舞う白鷺、左側には葡萄唐草に野狐、右側には牡丹唐草文が鎌倉彫りにより表されている。

左側の小屋組材の墨書銘から、永禄2年(1559)に大工新五郎によって制作されたことが分かる。小型であるが室町時代後期の特色を備えた宮殿として注目すべきものである。

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