木造菩薩形立像【もくぞうぼさつぎょうりゅうぞう】
指定種別 | 市指定 重要文化財(彫刻) |
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指定年月日 | 平成27年3月30日 |
所在地 | 白河市東下野出島 |
所有者 | 坂本町内会 |
大きさ | 像高126.3cm |
平安時代後期の制作とみなされる一木造の菩薩形立像である。
現状では一面二臂(にひ)で、両腕を屈して前にやり、天衣(てんね)・条帛(じょうはく)・裳(も)を着けることが確認できる。頭・体幹部のみならず天衣端や両手上膊(じょうはく)まで一材で彫出する技法は古様で、一般には平安前期彫刻にみられる特色とされ、 県下では福島市大蔵寺の平安仏像群に例を見る。ただし全体の肉付けは、平安彫刻らしい量感は保つものの、抑揚に乏しく、着衣の彫出が浅く硬直的な面もあるため、大蔵寺諸像の9世紀頃の像よりも制作年代は下るものとみられる。11世紀後半~12世紀初めの造立と推定される。
中通りにおいてこうした作例は、大蔵寺の像を除いてはほとんどみられない。白河に現存する平安仏の貴重な作例と位置づけられる。
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