イノシシによる被害と予防策
イノシシによる被害は、畑などに侵入し農作物を荒らされる農作物被害と、イノシシに遭遇し襲われて怪我をする人身被害の二つに分けられます。
対策としては、農地を防護柵で覆うなどして侵入を防ぐこと、罠による捕獲などで個体数を調整することが重要となります。
同様に、収穫されない農作物や生ごみなど、エサとなるものを外に放置しないといった、イノシシが人里に近づきやすくなる要因を取り除くことも大切な対策の一つです。
イノシシの生態と行動を知り、農地や街中に入らせない、近づけさせないよう地域ぐるみで協力して対策することが、被害を減らすことにつながります。
また、イノシシに出会ってしまったときにどうすれば安全に逃げられるかを知っておくことで、自分自身や周囲の人々を人身被害から守ることができます。
イノシシの生態
- 人里近くの山の中に生息し、普段は草むらに隠れています。
- 雑食性で、農作物の稲や野菜はもちろん、雑草、ヘビ、ネズミなどさまざまなものを食べます。
- 朝、昼、晩のどの時間帯でも活動します。
人を恐れるイノシシは夜に行動しますが、慣れると昼間でもエサを探して行動します。 - 冬から春にかけては繁殖シーズンで、一度の出産で4~6匹の子供を産みます。
イノシシの身体能力
- 視力は人の0.1相当と弱いですが、視野が310度と広く背後のものにも反応します。
- 嗅覚は1キロメートル以上先の匂いを嗅ぎ分けられるほど発達しており、地中のエサの匂いを辿って土を掘り起こします。
- 聴力は100m先の小さな物音も聞き取れるほど敏感で、超音波も聞き取ることができます。
- 走る速さは時速45キロメートルに達し、バイクと同等の速さになります。
- 1mの高さを助走なしで飛び越えます。
- 2mの高さをよじ登って越えることができます。
- 20センチメートルの隙間があれば地面を掘って入り込むことができます。
- 鼻先で70キログラムのものを持ち上げることができます。
- 記憶力が高く、エサを得られる場所を記憶し繰り返し訪れます。
- 学習能力が高く、人の行動を観察し、害がないと判断すると人前にも姿を現します。
イノシシに出会ったら
- 基本的には人間を怖がり、草陰に隠れます。しかし、学習して慣れると人前でも活動します。
- イノシシに出会ってしまったら、近づいたり刺激したりしてはいけません。
イノシシのほうを向いたまま、後ずさるようにゆっくりと離れましょう。 - イノシシの逃げ道がない場合は、興奮して突進してくる場合があります。
イノシシの逃げ道をふさがないように離れましょう。
農作物への被害対策
- 農地への侵入防止対策として、トタン板やワイヤーメッシュ等の物理柵や、軽い電気ショックにより心理的に影響を与える電気柵の設置が有効です。
- 電気柵の場合、イノシシが感電するのは鼻先だけで、それ以外の外皮は電気を通しません。なるべく鼻先に当たるよう、電線は地上から20センチメートル間隔で設置し、適正な管理を心がけましょう。
イノシシの捕獲
- イノシシを含む野生動物は、鳥獣保護管理法の規定により、むやみに捕獲をすることはできません。
- 狩猟免許を持つ個人は、狩猟登録を行ったうえで、狩猟期間中(毎年11月15日から翌年2月15日まで、イノシシについては3月15日まで)に限り捕獲を行うことが可能です。
- 狩猟期間外でも、必要な被害防止対策を行ったうえで、なお農作物等への被害が見られる場合には、市が設置した「鳥獣被害対策実施隊」に有害捕獲許可を行い、捕獲活動を実施します。
問い合わせ先
このページに関するお問い合わせは農林整備課 農林管理係です。
〒961-8602 福島県白河市八幡小路7-1
電話番号:0248-28-5528 ファックス番号:0248-24-5525
メールでのお問い合わせはこちら- 2025年6月30日
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