白河提灯まつりにみる歴史的風致
白河提灯まつりは、小峰城下・白河町の総鎮守である鹿嶋神社の例大祭です。正式には、鹿嶋神社祭礼渡御祭と呼ばれ、「鹿嶋様」「提灯まつり」などとも称されています。隔年9月の3日間開催され、昼間は、鹿嶋様である神社神輿が旧城下町を渡御する総町渡御や、各町の子どもたちによる屋台山車の引き回しが行われます。夜には、旧奥州街道沿いを神輿が各町の提灯行列によって送迎される神輿渡御が行われます。
神輿の総町渡御や屋台山車の引き回しなど祭礼の舞台となる場所は、旧奥州街道沿いの江戸時代以来の町人町の範囲となっています。ここには、歴史的建造物やカギ型街路など多くの歴史的資源が集中し、祭礼の背景として城下町らしい風情を醸し出しています。この祭礼は、350年もの長い年月にわたり、白河のまちの人々によって守り伝えられてきた重要な伝統文化として、良好な歴史的風致を形成しています。
神社神輿の渡河
総町渡御
屋台山車の運行