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南湖公園の行楽の歴史的風致

 南湖公園は、江戸幕府老中として「寛政の改革」を行った白河藩主松平定信が、沼沢地を浚渫と築堤の土木工事をもって享和元年(1801)に完成させたもので、日本における公園の先駆けとされています。定信が築造した5庭園のうち、唯一現存するものです。当時の大名庭園が城内または別邸に築かれているのに対し、南湖公園は塀や柵を設けず、藩主や武士階級はもとより士民が楽しむために造られた行楽の園地でした。定信の家臣の記録にも、「四時に渡り士民つどゐ来り遊娯せり」とみえ、定信は士民共楽のために南湖とその周辺を整備したものであり、南湖公園開設の目的は春夏秋冬を通して士民が行楽する地の創出であったことを知ることができます。

 現在でも、南湖公園は春の桜、秋の紅葉、舟遊び等、様々な行楽の舞台として多くの市民に愛されています。これは、築造当初の200年前と変わらない南湖公園における行楽の姿であり、良好な歴史的風致を形成しています。

南湖の四季

 南湖(春)南湖(夏)
南湖(秋)南湖(冬)